ニキビ(尋常性ざ瘡)
ニキビ(尋常性ざ瘡)について
ニキビ(尋常性ざ瘡)は、毛包や皮脂腺の閉塞および炎症の結果として、面疱(コメド)、丘疹、膿疱などが生じる病気です。
好発部位は、顔面で、それ以外に胸や背中、お尻などに生じます。
好発年齢は、思春期をピークし、それ以降は徐々に減少します。女性の場合は、しばしば中年すぎまで見られます。
原因
① 皮脂腺からの過剰な皮脂の分泌。主に性ホルモンなどの働きが影響。
② 毛穴出口部の異常角化(毛穴のつまり)。主に性ホルモンやアクネ菌が影響。
③ 毛穴の中でニキビ菌(主にアクネ菌)が増殖すること。
ニキビ(尋常性ざ瘡)について

治療(保険診療)
・毛穴のつまりを改善する薬剤の外用療法
アダパレン(ディフェリンゲル®、エピデュオゲル®)
過酸化ベンゾイル(ベピオゲル®、デュアック配合ゲル®、エピデュオゲル®)・ニキビ菌を抑える抗菌薬の外用、内服療法
・漢方薬、ビタミン剤の内服
治療(自費診療)
ケミカルピーリング | ・サリチル酸マクロゴール ・マッサージピール(PRX-T33) |
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イオン導入 | ・ビタミンC誘導体 ・グリシルグリシン |
外用薬 | ・トレチノインクリーム ・高濃度ビタミンCローション ・AZAクリア(アゼライン酸配合クリーム) |
内服薬 | ・ロアキュタン(イソトレチノイン) ・スピロノラクトン(男性ホルモン抑制剤) |
点滴・注射 | ・ビタミンB2 ・ビタミンB6 ・ビタミンC ・トランサミン ・グルタチオン |
レーザー治療 | ・レーザーフェイシャル ・レーザーシャワー ・赤ら顔レーザー(YAGレーザー) ・フラクショナルCO2レーザー |
プラセンタ療法 | ・ピュラプラセンタD.R. ・メルスモンカプセル ・プラセンタ注射(ラエンネック) |

禁忌
- 妊娠中、授乳中、妊娠予定の方。
- 女性は15歳未満、男性は18歳未満の方。
- 成長期で身長が伸びている方は使用できません。
注意事項
- 女性の方は必ず次の正常な月経が始まって2、3日目を過ぎるのを待ってから服用を開始してください。
- 投与期間中および投与終了後、女性は6か月間、男性は1か月間妊娠を必ず回避してください。
- 服用中および最終服用後6ヵ月間は献血をしないようにしてください。
- 効果が現れるまで、最初の数週間は逆に症状が悪化する可能性がございますが、これは作用している証ですので、心配する必要はありません。
- 飲み忘れてしまった場合は、次の服用時間になってから通常の量を服用してください。服用 し忘れた分があっても、2回分以上を一度に服用しないでください。
- 服用中は日焼けしやすくなるため、日焼け止め外用、長時間に渡る紫外線または日光照射を避けてください。
- 副作用として、肝機能障害や筋骨格筋症状などを認める場合があり、定期的な血液検査が必要です。
スピロノラクトン(男性ホルモン抑制剤)
スピロノラクトンとは、本来は高血圧の治療に用いられる利尿作用のある薬です。
また男性ホルモンを抑制する作用があることから、ニキビの治療に効果的といわれています。
その効果は一般的に非常に高く、中止後にリバウンドが起きにくいと言われています。

禁忌
- 高齢者、妊娠中・授乳中の方、小児
- 無尿または急性腎不全の方
- 高カリウム血症の方
- アジゾン病の方
- タクロリムス、テプレレノンまたはミトタン投与中の方
注意事項
- 利尿作用があるため、夜間休息が特に必要な方は夜間の排尿を避けるため,午前中に服用してください。
- 電解質異常(高カリウム血症,低ナトリウム血症,代謝性アシドーシス等)
また電解質異常に伴い,不整脈,全身倦怠感,脱力等があらわれることがあります。 - 長期間服用した患者(男女とも)に乳癌が発生したとする症例報告があります。
- 副作用として、肝機能障害や腎機能障害などを認める場合があり、定期的な血液検査が必要です。