水虫・爪水虫
水虫・爪水虫について
水虫とは、白癬菌というカビの一種が皮膚に感染して起こる病気です。
日本人の5人に1人が水虫、10人に1人が爪水虫という統計もあり、皮膚科では非常に多い疾患の一つです。
爪水虫は、しっかりと完治させることが必要で、爪水虫が残っていると、そこからまた白癬菌が周囲に供給され足水虫が再発する事になります。
症状・検査
足白癬
- 趾間型:指の間がジクジク湿って白くふやけている
- 小水疱型:水疱ができる、かゆみを伴う
- 角質増殖型:足の裏がカサカサして皮膚がめくれる
爪白癬
爪が白く濁っている、分厚くなっている、爪が脆い
頭や体に円形の赤いカサカサした皮疹を呈する頭部白癬や体部白癬もあります。
その場合、足白癬を合併していることが多く、足も診察させていただくことがあります。
検査
- 皮膚の一部の皮を採取し、顕微鏡検査で菌がいるか確認します。
- 炎症が強かったり、二次感染を起こしている場合は、まずそちらの治療が落ち着いてから検査を行うことがあります。
- 市販の水虫の薬や皮膚科で処方された水虫の薬を塗っていると菌がみつからないことがありますので水虫がいるかどうか確認したい方は1,2週間外用を中止した状態で受診してください。
治療
- 抗真菌薬の外用療法と内服療法を行います。
- 足白癬に対しては、主に外用療法を行います。湿疹や感染を起こしている場合は、まずその症状を抑えてから抗真菌薬外用を行います。抗真菌薬はかぶれやすいので注意が必要です。皮膚がきれいになり、かゆみなどの症状がなくなっても、最低3ヶ月以上は毎日塗り続けるようにしましょう。
- 爪白癬に対しては、主に内服療法を行います。まだ爪が厚くなっていない場合は、クレナフィン爪外用液やルコナック爪外用液による外用療法で治療が可能なこともあります。
- 内服薬は、ネイリン、イトリゾール、ラミシールがあります。
ネイリンは3ヶ月、イトリゾールはパルス療法として3ヶ月(3クール)、ラミシールは治癒するまで内服となります。1年間を治療期間とし、改善がなければ別の治療、もしくは再投与を行います。内服薬は肝臓や腎臓に負担を与える可能性があることから、定期的な血液検査が必要となります。また、妊娠中・授乳中の方は服用できません。