乾癬
乾癬とは
銀白色の鱗屑(皮膚の粉)をともない境界明瞭な盛り上がった紅斑が全身に出る慢性の皮膚疾患です。決してうつる病気ではなく、人には“感染”しません。
発疹は全身のどこにでも出ますが、こすれる部位に出やすいという特徴があります。
頭部や爪、下肢は治りにくく、QOL(生活の質)が下がりやすい部位とされています。
原因・発症因子
原因は、まだ完全にはわかっていません。
乾癬になりやすい遺伝的素因に、様々な環境因子(不規則な生活や食事、ストレス、肥満、感染症、特殊な薬剤など)が加わると発症すると言われています。
関節炎を起こす場合があります(約10人に1人程度の割合)。
診断・検査
その他の疾患と鑑別が難しい場合は、病理組織検査(皮膚生検)を行います。
関節炎が疑わしい場合は、整形外科やリウマチ科と連携して精査を行います。
治療
- 外用療法・内服療法・光線療法・抗体療法の4つが主なもので、これらを症状にあわせ適宜、選択することになります。
- 外用療法は、主に副腎皮質ホルモン(ステロイド)外用薬とビタミンD3外用薬、2つの合剤をお用います。ビタミンD3は皮膚の角化・炎症を抑制する効果があります。
- 内服療法は、オテズラ、シクロスポリンなどがあり、発疹の面積が広い場合や関節炎に併用することがあります。
- 光線療法は、ナローバンドUVB療法、PUVA療法などがあります。当院では、副作用の少ないナローバンドUVB療法を施行しております。
- 抗体療法は、炎症を起こす因子であるTNF-α、IL17、IL-23をターゲットとした注射薬による治療です。承認施設での治療導入が必要です。
当院の乾癬治療の特徴
- 外用療法と内服療法の充実
- ナローバンドUVB療法の併用が可能
- 他科や大学病院との連携によるしっかりしたサポート